冠婚葬祭
お線香

法要や供養、仏壇に手を合わせる時などにお線香は欠かせません。

当たり前のようにお供えしているお線香ですが、いったいどんな意味が込められているのでしょうか。

 

 

 

 

お線香は身を清める

 

お線香の香りは気持ちが落ち着くという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

お線香には、お線香をあげる人の心と体やその場所を清める意味があります。

お線香の香りによって俗世の穢れを一掃することができ、清らかな心身で故人へ挨拶することができるのです。

 

 

お線香は故人にとっての食べ物

 

『倶舎論(くしゃろん)』という仏教経典に「生前に良い行いをした死者は良い香りを食べる」というような記述があり、お線香の香りは故人にとっての食べ物だと考えられています。

昔のお線香って独特な香りがするイメージでしたが、最近はフローラル系など普段の生活でも気にならない優しい香りのするお線香が売られていていますね。

今はコーヒーや日本酒、チョコレート、キャンディーなどの香りがするお線香もあるそうです。

故人の好きだった食べ物をお供えするように、故人が好きだった香りを選ぶと故人も喜んでくれるかもしれません。

 

 

仏様とつながる

 

お線香の煙はあの世とこの世をつなぐと言われています。

お線香をあげることで、お線香をあげる人と仏様の心を繋げることができるそうです。

ゆっくり真っすぐ立ち上る煙は、手を合わせている人の思いを仏様へ届けてくれるような気がします。

 

 

 

 

お線香には香りや煙がつきものですが、匂いが苦手だったり、部屋に匂いが付いてしまうのが嫌な方には、煙が少ないタイプや灰が少ないタイプのお線香も販売されていています。

マンションやアパートにお住まいの方は近隣への配慮や部屋への匂い移りを気にされる方も多く、こういったタイプを選ばれる方が多いようです。

 

お線香には「杉線香」と「匂い線香」があります。

お墓参りなどには杉の葉の粉末が原料の「杉線香」が使われることが多く、椨(たぶ)や白檀などの樹木の粉末に香料を加えた「匂い線香」は一般な仏壇でよく使われています。

 

 

 

 

昔住んでいた家の仏壇の置いてある部屋はいつもお線香の香りがしていました。

おじいちゃんは毎朝欠かさず仏壇に手を合わせ、お線香をお供えしていたのを思い出します。

きっと先祖を敬い、清らかな気持ちで手を合わせていたのだろうと想像しました。

 

バタバタして落ち着かない日々を過ごしていますが、仏様の前ではゆっくりとした気持ちで近況報告ができたらいいな。

実家に帰るとまず仏壇に手を合わせますが、今後はお線香をお供えする意味をかみしめながら仏様に向き合おうと思いました。

Written by 葬儀屋さんの奥さん 

葬儀屋さんに長年勤務する夫を持つ主婦が書くブログです。 主人は普段仕事の話を全くしないので… 私もお葬式関係の事など勉強しながら書いています。

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